日本赤十字社医療センター小児外科/東京大学医学部附属病院小児外科届出研究員の高見尚平先生が日本外科学会による「令和5年度若手外科医のための臨床研究助成」を受賞されました。研究の詳細は以下の通りです。
研究題目
マウスにおける膵胆管合流異常症発症回避プロセスの解明
研究内容
膵胆管合流異常症(先天性胆道拡張症)は解剖学的異常から通常は混ざることのない胆汁と膵液が混合することで起こる疾患です。
手術による治療が行われますが(詳細はリンク先をご覧ください https://youtu.be/aChn-K5jCFc)胆管炎や膵炎・発癌など術後も生涯にわたって経過観察が必要です。
実験動物として確立しているマウスの正常解剖は、ヒト膵胆管合流異常症と同じ解剖をしていますが膵胆管合流異常症や先天性胆道拡張症を発症することはありません。
この違いは何から来るのでしょうか?本研究ではマウスの胆汁・膵液の解析や組織学的な解析によりこの謎に迫りたいと考えています。
マウスでの発症回避機構が明らかとなればヒト膵胆管合流異常症の新たな治療ターゲットとなることが期待されます。